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変動金利が上昇中!固定金利に変えるべきなのか?
変動金利の情勢
変動金利は、短期プライムレートを参考とした基準金利から優遇金利を引いた金利が適用金利=実際の借入金利となります。優遇金利は借入時に決定しますが、基準金利が変動することによって適用金利も変わります。
2009年から変動していなかった短期プライムレートは、2024年9月に政策金利引き上げの影響で1.625%と15年ぶりに0.15%上がりました。
その影響で、住宅ローンの変動金利の適用金利が、マイナス金利下であった昨年の2023年11月の適用金利と比較すると、都市銀行を中心に上がっています。平均して約0.15%適用金利が上がっているようです。
ここ数10年間では変動金利は1%を切っており、下がり続けるばかりでした。リーマンショック後、ゼロ金利、マイナス金利と日銀による政策金利の引き下げがあり、変動金利の適用金利が下がり続けたからです。しかしながら、日銀が、「基本的には緩和的な金融環境を維持しつつ、極めて緩慢なペースで政策金利を引き上げていく」と述べているように、今後も急激ではないものの、金利はまだまだ上がる可能性があります。
変動金利と固定金利
変動金利の場合、借入時の適用金利がどれだけ低くても、6か月ごとにその時の金利に応じて適用金利が変わるため、金利が高くなれば当初想定していた借入金額も増えてしまいます。将来金利が上がって借入金額が増えてしまうリスクを考えて、固定金利を選択肢として考える人もいるかもしれません。
しかしながら、固定金利は、同時期の変動金利と比較しても高めの金利となります。これは、固定金利が将来の金利変動リスクを銀行側が負っておりその分が金利に含まれるからです。そして、固定する金利が長いほどその適用金利は高くなります。住宅ローンの場合30年超と長い期間で借りる人が多いため大きく返済額が異なる。
変動金利上昇! 不安!?
変動金利にて借りておりご不安な方もいるかと思います。
変動金利で借りている方はほとんどの人が元利均等返済で借りていると考えられますが、その場合、金利が急激に上がったとしても返済額は急に増えたりしません。
適用金利は6か月ごとに変更されていますが、以前の返済額から概ね125%は超えないように設定されるケースが多くあります。
今後どうすべきか?
残存期間が仮に10年と短い場合は固定金利に変更しても1%前後ではあるが、変動金利が今の倍以上の1%超まで急に10年以内に上がってしまう可能性は低いと考えます。したがって、今から慌てて固定金利に変える必要はないと思います。
また、残存期間が長い場合でも、再度借入に関する事務手数料、借入金額の3~5%程度が必要になります。例えば、3,000万円を借り換えると90~150万円費用が必要になり、かつ固定金利は適用金利が高いため借り換え後の返済額は大きく増えることになります。
したがって、変動金利を借りている人が慌てて固定金利に変更するのは早計と言えます。
それよりも、今後もゆるやかに金利上昇の可能性に備えておく方が得策だと思います。
ライター:南 浩己 AM事業部 部長
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